車の塗料には、大きく分けてソリッドカラー、メタリックカラー、パール・マイカカラーの3種類があります。
ソリッドカラーとは
溶剤に樹脂と顔料を溶かした塗料のこと。
これに微細なアルミ片を混ぜたものがメタリックカラー。雲母の粒子が入ったものがパールやマイカカラーと呼ばれています。
メタリックカラーや、パール・マイカカラーのようにキラキラと輝く素材が入っていない、単色の塗料がソリッドカラーということになります。
ソリッドカラーの仕上げにクリアーは不要?
補修塗装では、ソリッドカラーの車にはクリアーでの仕上げが不要というのが一般論。
実際に元の塗装にクリアーが使われていないのであれば、クリアーを使用することで艶感が増し、周囲との差が目立ってしまうことにつながります。
では、クリアーを使う事自体に問題はあるのでしょうか?
結論からすると、ソリッドカラーの塗料の上にクリアーを使用すること自体は、特に問題はありません。
メタリックカラーの塗料とソリッドカラーの塗料で成分が大きく異なっているということはないからです。
例えば、車の全塗装を実施したとして、好きなカラーに塗り替えるとします。
その際のカラーにソリッドカラーを選んだのであれば、仕上げにクリアーを使用するかどうかはその人の好み次第ということになります。
艶っぽく仕上げたいのであればクリアーを使用すれば良いし、ソリッドカラー本来の色味のままで仕上げたいのであればクリアーを塗らなければ良いだけのこと。
ソリッドカラーの上からクリアーを塗装することによるメリット、デメリットをまとめると次のようになります。
ソリッドカラーの仕上げにクリアーを塗装するメリット
- カラー塗膜の保護になる
- 塗料の膜厚が厚くなることで、防錆効果などがより発揮される
ソリッドカラーの仕上げにクリアーを塗装するデメリット
- 元の塗装がクリアーで仕上げられていない場合、塗装箇所の艶感が増し、補修部分が目立ってしまう
まとめ
ソリッドカラーの上からクリアーを塗装すること自体は、成分的な問題は特にありません。
最近の車ではソリッドカラーでもクリアーで仕上げられているというケースも多いです。ただ、塗装を見ただけでその判断は難しいケースもあるため、自身の車がソリッドカラーで、仕上げにクリアーが使用されているかどうかというのはディーラーなどに確認する必要がありそうです。
より艶のある仕上がりを求める上級者向けには、次のような商品も販売されています。
ただし、アクリル塗料と違い、シンナーでの除去が不可能。塗装に失敗してしまうと、その箇所を削り落として一から再塗装となるデメリットも持ち合わせています。